ユニフレームのファイアグリルには大きさが3つあります。どれを買うかで迷って、結局そのままブラウザを閉じた人はけっこう多いはずです。
私は週3で焚き火をしていて、2019年9月に標準サイズ(683040)を買いました。もう50回以上使っています。買う前にスノーピークとコールマンと並べて比べ、買ったあとにサイズの違いが何を意味するのかが分かりました。その両方を書きます。
この記事でわかること
- サイズの決め方: solo・標準・ラージの炉の大きさと、市販の薪の長さがどう噛み合うか
- 50回使った実物: 変形したところ、溶けたところ、いまも問題ないところ
- いま買えるもの: 2026年8月の公式ラインアップに残っているのはどれか
この記事の結論(先に要点)
迷ったら標準の683040(7,920円)です。炉が43cm角あるので、薪屋やホームセンターで売っている30〜40cmの薪が、割らずにそのまま入る唯一のサイズです。
solo(683095・5,940円)は炉が29.5cm角。900gと軽いのは魅力ですが、市販の薪はそのままでは入りません。焚き火より調理寄り、荷物を減らしたい人向けです。
ラージ(683071)は公式サイトの製品一覧から消えています。2026年8月時点で買えるのは流通在庫だけなので、これから買う人の選択肢には入れないほうがいいです。
耐久性は心配いりません。50回以上・毎回3時間使って、歪んだのは中の板だけ。外のフレームは新品のときと変わりません。
ユニフレーム ファイアグリルはどのサイズを買えばいいか
市販の薪をそのまま燃やしたいなら標準の683040一択です。soloは薪を割る手間が毎回増えます。
焚き火台選びは「何センチの薪を、どう調達するか」でほぼ決まります。私は薪屋とホームセンターで買っていて、そこで売っている薪は30〜40cmです。薪屋さんは頼めば長さを変えてくれることもありますが、ホームセンターの束は基本的に固定です。この長さが入らない焚き火台は、毎回そこで手間が増えます。
斧があれば薪は割れますが、木目に沿ってしか割れません。つまり縦には割れても、短くはできない。横の長さだけはどうにもならないので、炉の一辺が40cm前後ないと市販の薪はそのまま載りません。薪を立てて燃やす手はありますが、不安定になって倒れます。
solo・標準・ラージのサイズ違いを比較する
炉の一辺は29.5cm・43cm・57cm。重さは900g・2.7kg・5.5kgと6倍ひらきます。
| 品番・名称 | 使用時 | 収納時 | 重量/耐荷重 | 価格(税込) | 2026年8月の状況 |
|---|---|---|---|---|---|
| 683095 ファイアグリルsolo | 約29.5×29.5×18cm | 約21×21×5cm | 約900g/約5kg | 5,940円 | 現行(2023年2月に復刻) |
| 683040 ファイアグリル | 約43×43×33cm | 約37.5×37.5×7cm | 約2.7kg/約20kg | 7,920円 | 現行。私が使っているのはこれ |
| 683071 ファイアグリル ラージ | 約57×57×39.5cm | 約48.5×48.5×9cm | 約5.5kg/― | ― | 公式の製品一覧に無い=廃番。流通在庫のみ |
サイズと重量は公式サイトの製品ページに載っている値です。ラージだけは公式に製品ページが残っていないので、取扱店(vic2、Yahoo!ショッピング)の記載を採りました。焼き面積は標準の約1.6倍とされています。
soloは900gで軽いが、市販の薪はそのまま入らない
炉が29.5cm角なので、30〜40cmの薪は必ず割るか短く切る作業が要ります。
重さ約900g、収納すると21×21×5cmで収納ケースも付いてきます。バイクや電車で行く人には嬉しいサイズです。分散耐荷重は約5kgなので、ダッチオーブンは無理ですがメスティンやシェラカップなら問題ありません。
ただ、焚き火として見ると小さいです。薪を斜めに1〜2本置くのが精一杯で、炎をぼーっと眺める用途には向きません。私が焚き火に求めているのは、椅子に座って熾火のチカチカまで見る時間なので、soloだと物足りないと思います。ホームセンターの薪をそのまま使いたい人は、標準を選んだほうが後悔しません。薪の値段や束の中身はホームセンターの薪の値段を5社で実測にまとめてあります。
標準の683040は市販の薪がそのまま載る大きさ
炉が43cm角あるので、40cmの薪をどの角度からでも置けます。これが決め手でした。
買う前は「ちょっと小さいかな」と思っていました。使ってみると、一般的な薪のサイズなら十分でした。炎の大きさも満足できるところまで上げられます。欲を言えばもっと大きいほうが楽しいのですが、あまり大きいと持ち運びが大変になるので、このくらいがちょうどいいと思います。
分散耐荷重は約20kg。soloの4倍で、ダッチオーブンを載せる前提の数字です。公式の説明にも「重いダッチオーブンも載せられる高い強度」と書いてあります。
ラージは公式の現行ラインアップから消えている
2026年8月時点で、公式サイトにラージの製品ページはありません。廃番と考えてください。
ユニフレームの公式サイトで「ファイアグリル」を検索して出てくるのは、soloと標準の2つだけです。ラージ(683071)は品番で検索しても製品ページが出てきません。取扱店を見ても廃番の表記が付いていたり、在庫なしになっていたりします。
大人数のバーベキューも兼ねるなら魅力的な大きさですが、5.5kgあります。これはスノーピークの焚火台Lと同じくらいの重さで、気軽に出す気が起きなくなる重さです。買えるうちに、という考え方もありますが、私はすすめません。
標準の683040を50回以上使って分かったこと
毎回3時間、50回以上使いました。歪んだのは中の板だけで、フレームは無傷です。

届いた箱は、こんなに小さくて本当に入っているのかというレベルです。43cm角のものが37.5cm角まで畳めるので当然といえば当然なのですが、最初は驚きました。

中身はグリル用の網、焚き火台本体、説明書、それとオプションと他商品のチラシです。このチラシを見て、専用の収納ケースも一緒に買えばよかったと思いました。むき出しで車に積むと、まわりが煤で汚れます。


組み立ては3分。ツメ金具の向きだけ間違えやすい
脚を開いて炉を載せるだけで、初回でも3分で組み上がりました。工具は要りません。

中にスタンドの開き方の説明が入っています。注意事項として、ツメ金具が下を向くように開くと失敗と書いてあります。逆向きに開くと、その上に網が載りません。矢印のシールが貼ってあるので、その方向へ倒します。

少し硬いですが、最後まで押し込みます。ここで途中でやめるとバランスが悪くなって、焚き火中にぐらつきます。


全部開くと中央はこうなります。あとはこの上に炉を載せれば完成です。


中の板が青いのは、まだフィルムを剥がしていないからです。使う前に剥がすよう注意書きがあります。剥がさずに火を入れると、焦げて張りつきます。

庭に置いてみました。サイズもちょうどよく、鏡のようなステンレスに高級感があります。2.7kgしかないので、組んだまま台座を持って移動させるのも簡単です。
網はダッチオーブンを載せてもぐらつかない
付属の焼き網にダッチオーブンとフライパンを載せても、変形もぐらつきもありません。
買う前にいちばん心配したのがここでした。網は焚き火台の脚に付いたツメに載せる構造なので、はじめは不安定なのではと思っていたのです。実際に載せてみるとまったく問題なく安定します。耐荷重の実測まではしていませんが、分散耐荷重は公式で約20kgとされていて、体感でもそのくらいは耐えそうです。
この「ツメに載せる」構造には副産物があって、炉の四隅に隙間ができます。そこから炭を足したり動かしたりできるので、網を外さずに火力を調整できます。使っているうちに気づいた良さでした。
50回使ってもフレームは変形しない。歪むのは中の板だけ
中のロストルは黒くなって歪みます。外のフレームは50回超えても新品と同じです。

これは20回使った時点の中の板です。太めの薪を5本、炭になるまで3時間というのを繰り返すとこうなります。味だと思っているので、私はまったく気になりません。

問題は外側のフレームですが、こちらは20回の時点でも、50回を超えたいまでも変形していません。脚もガタガタしません。公式の説明によると、炉の四隅にわざと隙間を設けて熱膨張を逃がしているそうです。その隙間から空気も入るので、燃焼にも効いています。設計で逃がしているから歪まない、ということだと思います。
ユニフレーム ファイアグリルのデメリットは2つある
半年以上使って分かった弱点は、脚の滑り止めが溶けることと、燃やしきりにくさです。
脚の滑り止めが炭で溶けた
爆ぜて落ちた炭が脚の滑り止めに付き、気づかず放置したら溶けました。私の失敗です。
薪はときどき爆ぜます。組んでいた薪が崩れて、一部が下に落ちることもあります。そのときに台座の脚に付いている滑り止めの部分へ炭が乗ってしまったようで、真っ暗闇の中でやっているので気づきませんでした。すぐ払っていれば無事だったはずです。
焚き火が終わったら、脚まわりを一度見る。それだけで防げます。溶けても倒れるようなことはありませんが、気持ちのいいものではありません。
平型なので燃やしきるのが難しい
底が平らで傾斜がないため、薪が離れると火が移らず途中で消えることがあります。
焚き火は着火ばかり注目されますが、実際に難しいのは最後まで燃やしきるほうです。炭になってから灰になるまでは時間がかかりますし、その間に火が消えたり、一部の薪だけ燃え残ったりします。
あとから他の焚き火台をいくつも買って気づいたのですが、ユニフレームは初心者向けではありません。むしろ玄人向けです。逆ピラミッド型は角度があるので、燃えている部分へ薪が勝手に寄っていきます。平型は枕木を使ったり、組み方を工夫したり、炉のヘリを利用したりしないと同じことが起きません。
もっとも、その工夫こそが焚き火の楽しさでもあります。組み方でここまで変わるのかというのは、やってみると面白いです。型ごとの違いは焚き火を長持ちさせる薪の組み方9つの型に書きました。完全燃焼の自信がないうちは、角度のある焚き火台を選ぶか、火消し壺を用意しておくと安心です。
スノーピーク・コールマンと比べてユニフレームにした理由
サイズと価格と、片付けの速さの3点です。なかでも片付けの速さが決め手でした。
| メーカー | ユニフレーム | コールマン | スノーピーク | キャプテンスタッグ |
|---|---|---|---|---|
| サイズ(mm) | 430×430×330 | 450(直径)×230 | 450×450×300 | 300×265×220 |
| 収納時(mm) | 375×375×70 | 450(直径)×85 | ぺったんこ(記載なし) | 350×330×55 |
| 重さ(kg) | 2.7 | 1.6 | 5.3 | 2.0 |
| 形 | 四角・平型 | 円形・浅皿 | 四角・逆ピラミッド | 四角・平型 |
ロゴスも候補には挙がりましたが、サイズが小さすぎるので外しました。残った中でもキャプテンスタッグは300mm角で、これも市販の薪が入りません。実質、ユニフレーム・コールマン・スノーピークの3択でした。
スノーピークは3万円台です。さすが焚き火台の最高峰という値段で、憧れはあるのですが手が出ませんでした。それに、私の焚き火スタイルにはスノーピークでは対応できません。私は河原で焚き火をして、終わったら帰宅します。焚き火台が冷めないと帰れないのに、スノーピークの中板はマンホールの蓋のような鉄板で、全然冷めないのです。帰れま10状態になります。実物の使用感はスノーピーク焚き火台の口コミ・レビューにまとめました。
コールマンは一番安く、円形のデザインも独創的で本当に迷いました。外した理由は円形そのものです。私は焚き火のあとの炭を火消し壺に入れて持ち帰るのですが、円形だと注ぎ口になる角がないので、熱いうえにこぼれます。灰も混ざっているので、こぼすと掃除が大変です。ユニフレームは四角いので、中の板を外して角から火消し壺へざっと流し込めます。炭の状態のまま入れられるぶん、片付けの時間が短くて済みます。壺そのものの選び方は火消し壺のおすすめと、キャプテンスタッグをすすめない2つの理由に書いています。
もうひとつ、初めての焚き火台で最高級品を選ばなかった理由があります。焚き火をやめる可能性です。ずっと続ける固い決意があるなら別ですが、そうでないなら3万円台は重い。7,920円なら、やめても諦めがつきます。実際には50回以上使ってやめる気配もないので、いま思えばもっと早く買えばよかっただけの話でした。
ユニフレーム ファイアグリルのよくある質問
Q. ファイアグリルのサイズは3つあると聞きましたが、いまはどれが買えますか。
A. 2026年8月時点で公式の現行品は2つです。ファイアグリルsolo(683095・5,940円)と、標準のファイアグリル(683040・7,920円)。ラージ(683071)は公式サイトに製品ページが残っておらず、取扱店でも廃番表記や在庫なしになっています。流通在庫を探せば買えますが、これから始める人が無理に狙うものではありません。
Q. ソロキャンプならsoloを選んだほうがいいですか。
A. 荷物の重さが最優先ならsoloです。900gと2.7kgの差は大きく、電車やバイクなら効いてきます。ただ炉が29.5cm角なので、ホームセンターや薪屋で売っている30〜40cmの薪はそのままでは入りません。毎回のこぎりで切るか、短い薪を用意する前提になります。車で行く人なら、ソロでも標準のほうが扱いは楽です。
Q. 何年くらい使えますか。中の板が歪むと聞いて心配です。
A. 私は2019年9月に買って、いまも同じ個体を使っています。50回以上・毎回3時間ほど焚き火をして、中のロストルは黒く歪みましたが、外のフレームと脚は変形していません。ロストルは単体で買い替えられます(ファイアグリル ロストル1,540円、厚手のヘビーロストル4,620円)。本体が寿命になる前に消耗品を替える、という付き合い方でいけます。
まとめ|迷ったら標準の683040でいい
市販の薪の長さに合うのは標準だけです。7,920円で50回以上もつので、安い買い物でした。
- 標準(683040): 炉43cm角。市販の薪がそのまま入る。ダッチオーブンも載る。まずこれ
- solo(683095): 900g。荷物を減らしたい人向け。薪を切る手間が毎回つく
- ラージ(683071): 廃番。流通在庫のみなので、これから買う人の選択肢からは外す
買ってから気づいたのは、専用の収納ケースは最初から一緒に買っておくべきだということです。むき出しで運ぶと車が汚れます。私はチラシを見て後悔しました。
あと、ユニフレームは焚き火のレベルが上がる焚き火台です。平型で傾斜がないぶん、薪の組み方を覚えないと最後まで燃えません。逆に言えば、組み方を覚えれば燃やしきれるようになります。スノーピークを使っている友人も「特別スノーピークじゃないと困ることはない」と言っていました。
それにしても、焚き火は本当に癒されます。火の揺らぎを見ていると禅をしているような状態になるそうで、私はぼーっと2時間見ていると完全に回復します。自分と向き合う時間は、大人にこそ必要です。さあ、癒されましょう。
