薪は5kg単位で売っていることが多いので、5kgでどのくらい持つかが分かると必要量を計算できます。週3で焚き火をしている私が、実際のところを書きます。
この記事でわかること
- 薪5kgの持ち時間: 決めているのは重さではなく樹種。針葉樹で2〜3時間、広葉樹で4〜5時間という目安
- 必要量の決め方: 焚き火の時間から逆算する考え方と、店によって倍以上ちがう「1束」の中身
- 30分にも5時間にもなる理由: 組み方・太さ・乾燥で燃焼速度を自分で調整する方法
この記事の結論(先に要点)
薪5kgの持ち時間は針葉樹で約2〜3時間、広葉樹で約4〜5時間。ただしこれは燃えている部分に1本ずつ足していく焚き方での目安で、最初から全部ティピー型に組めば30分で終わります。必要量は焚き火の時間から逆算し、針葉樹と広葉樹を半分ずつ持っていくと、火の調整も燃やしきりも楽になります。
薪5kgは何時間持つ?針葉樹2〜3時間・広葉樹4〜5時間
燃えている部分に1本ずつ足していく、ふつうの焚き方をした場合の目安です。
違いは密度です。長い時間をかけて成長する広葉樹は組織が詰まっていて重く、そのぶん燃えるのにも時間がかかります。つまり針葉樹の5kgは「軽い木がたくさん」、広葉樹の5kgは「重い木が少し」になります。かさばるわりに早く終わるのが針葉樹です。
正直なところ、同じ重さのものを同じ条件で燃やして測ったことはありません。ただ体感では、広葉樹のほうが2倍は持つと感じています。上の数字はその体感とだいたい合っています。
焚き火に必要な薪の量は、時間から逆算する

私の場合、1時間の焚き火なら針葉樹で5kg、広葉樹ならその半分くらいを使います。かなり多く感じると思いますが、これは火を絶やさず、それなりの大きさで燃やし続けた場合の量です。小さく静かに焚くならもっと減ります。
時間のほうは、まったり焚き火をするなら2時間くらいがちょうどいいと思います。ぱっと済ませるなら1時間でもなんとかなりますが、火をいじる面白さが出てくるのは2時間からです。
ただし、現地で確保する時間は焚き火そのものより長くなります。準備と消火と片づけを入れて3時間は見ておいてください。焚き火で一番大事なのは消火です。燃やしきる時間が取れないと水で無理やり消すことになり、後始末がやっかいになります。
薪1束は何kg?ホームセンターとキャンプ場で中身が違う
買い出しでいちばん引っかかるのがここです。「1束」の中身は店によって倍以上ちがいます。
| 買う場所 | 1束の重さ | 値段の目安 | ひとこと |
|---|---|---|---|
| キャンプ場の売店 | 3〜6kg | 500〜600円 | ミックスが多く樹種は選べない |
| ホームセンター | 5kg前後 | 500〜900円 | 店による差が大きい。樹種の表示がないことも |
| 薪屋・産直・製材所 | 広葉樹6〜8kg | 500〜1,000円 | いちばん安く、乾燥もしっかりしている |
以前は薪屋で買っていましたが、最近は近くのホームセンターでもいい感じの薪が売られています。ただ木の種類が書かれていないことが多く、店員さんに聞いても分からないのが実情です。キャンプ場の売店はミックスが中心で、種類は選べないと思っておいたほうがいいです。
値段そのものはここ数年で大きくは上がっていません。1束250円の薪屋もあれば、900円近い束もあります。値段より「何kgで何の木か」を見たほうが確実です。
樹種を確実に選びたいときは、私はネットで買っています。広葉樹と重さがはっきり書いてあるので、燃焼時間の計算がそのままできます。
あと、コンパクトな焚き火台を使う人は長さに注意してください。市販の薪は40cm前後が一般的で、小型の焚き火台には収まりません。
30分で終わるか4時間持つかは、組み方で決まる
薪が燃えるには空気が要ります。空気をたくさん取り込める形なら早く燃えるし、入りにくい形なら遅い。話としてはそれだけです。組み方は難しそうに見えますが、覚えることは「長持ちさせるか、早く燃やすか」の2つだけです。
ティピー型(合掌型)は一気に燃える

円錐状に組むと下から空気を取り込みやすいので、ガンガン燃えます。薪もその分ガンガン食べられます。
5kgを最初から全部ティピー型に組んで火をつけると、30分ほどで終わります。しかも相当な大きさの炎になるので、焚き火台のサイズと周囲には十分気をつけてください。
並列型・井桁型は長持ちする

並列型は薪どうしが密着していて空気が入りにくいので、なかなか燃えません。詰めすぎると火が消えることもあります。
逆にいえば、薪と薪の間隔を数センチ変えるだけで燃焼速度を調整できます。くっつければ長持ち、離せば空気の通り道ができてよく燃える。時間が余りそうなら詰める、早く終わらせたいなら離す。これだけ覚えれば十分です。
ちなみに並列型も、間を少し空けて上を塞ぐと、今度はエントツ効果になってガンガン燃えます。この調整そのものが焚き火の面白いところだと思っています。
薪の太さでも変わる
薪は熱せられて可燃性のガスが出て、そのガスが燃えています。太い薪は中心まで熱が届かず外側から少しずつ燃えるので長持ちします。細ければその逆です。
ただし斧やナタがないと現地で太さは変えられません。その場で調整するなら、組み方のほうが確実です。
針葉樹は「調整用」。最初と最後に使うと薪が余らない
針葉樹と広葉樹は、どちらが優れているという話ではありません。役割が違います。針葉樹は火をコントロールする薪、広葉樹は焚き火を支える薪だと考えると使いどころがはっきりします。持っていく比率は半分ずつでいいです。
- 最初: 細めの針葉樹を下地にして、その上に乾いた広葉樹を重ねると着火がとても楽になります
- 途中: 火が弱ったら針葉樹を1本足せばすぐ立ち直ります
- 最後: 残った熾火に軽い針葉樹を入れて、時間内に燃やしきります
この「最後の1手」があるかどうかで、薪が余るか余らないかが決まります。広葉樹だけで組んでいると、そろそろ帰りたい時間になっても大きな薪が燃え残り、消火に手こずります。撤収の2〜3時間前には大きい薪を足すのをやめてください。最後にくべた薪が炭になるまで約1時間、灰になるまでさらに約1時間かかります。
とはいえ、焚き付け用の針葉樹は必ずしも必要ではありません。小さくすれば広葉樹でも全然燃えますし、乾いた枝を拾ってくれば十分です。斧やナタでサイズを調整できるなら、わざわざ買わなくて大丈夫です。
乾いていない薪は、時間も火力も落ちる
樹種と組み方の次に効いてくるのが乾燥です。湿った薪は熱の多くが水を蒸発させることに使われてしまいます。含水率20%前後のよく乾いた薪と、50%前後の生乾きの薪では、取り出せる熱が4割ちかく変わります。
乾燥具合と燃焼速度の関係は自分では検証していないので何時間短くなるとは言えませんが、乾いていない薪は煙がひどいので、そもそも使わないほうがいいと思っています。キャンプ場の薪は屋外に積んであることも多いので、雨のあとは特に要注意です。
- 持ってみて軽い: 水が抜けた薪は見た目より軽く感じます
- 切り口に放射状の割れ: 乾燥して収縮した跡です
- ぶつけると高い音: 湿っていると鈍い音になります
とはいえ手の感覚は当てになりません。薪ストーブを使う人がよく持っている水分計を1つ用意しておくと、20%前後かどうかがその場で分かります。私はこれで「乾いていると思っていた薪が全然だった」というのを何度か経験しました。
買った薪が湿っていたら、雨の当たらない場所で地面から浮かせ、風を通して置いておいてください。伐ったばかりの木を焚き火に使えるまで乾かすにはスギで3か月以上かかりますが、市販の薪を数週間寝かせるだけでも体感は変わります。余った薪を次回に回すのも同じ理屈で、置いておくとむしろ燃えやすくなります。
持ち帰るときは、虫や樹皮のクズが落ちるので車内に直置きしないでください。帆布の薪ケースがあると、そのまま積んで、次の焚き火まで置いておけます。
よくある質問
Q. 薪5kgは何時間持ちますか?
A. 針葉樹で約2〜3時間、広葉樹で約4〜5時間が目安です。燃えている部分に1本ずつ足していく焚き方が前提で、最初から全部ティピー型に組むと30分ほどで終わります。
Q. 焚き火に必要な薪の量はどのくらいですか?
A. 火を絶やさずしっかり燃やすなら、1時間あたり針葉樹で5kg、広葉樹でその半分が私の使用量です。小さく静かに焚くならもっと少なくて済みます。2時間の焚き火なら1〜2束を目安にしてください。
Q. 薪1束は何kgですか?
A. 5kg前後の店が多いですが、針葉樹3kg・広葉樹8kgのように樹種で分けている店もあります。値段は500〜600円が相場です。値段より重さと樹種を確認してください。
まとめ
薪5kgが何時間持つかは、重さではなく樹種で決まります。針葉樹なら2〜3時間、広葉樹なら4〜5時間。ただし焚き方しだいで30分にも5時間にもなるので、量を当てにいくより燃やし方で調整できるようになったほうが、焚き火はずっと楽になります。
そのうえで、薪は少し多めに持っていくことをおすすめします。種類や太さの選択肢が増えると火の調整がしやすくなりますし、なにより焚き火は思ったより面白くて、つい薪を入れたくなるからです。私も初めて焚き火をやったときは、面白くて薪を入れたくて入れたくてウズウズしました。たぶん、皆さんも高確率でそうなります。
